2014年11月25日

東駿河混声合唱団第8回演奏会「ヘンデル:メサイア」

東駿河混声合唱団第8回演奏会「ヘンデル:メサイア」を聴きに伺いました。
恥ずかしながら小泉ひろし先生の指揮するメサイアに接するのはこれが初めて。座席に着いてプログラムを見ると、管弦楽の錚々たるメンバーにびっくり、いやがうえにも期待が高まります。

コンサートプログラム(左)/終演後、西由起子さんと(右)


第1部が始まってすぐに引き込まれてしまった。私にとって自然に、まったくストレスなく音楽が進んでいく、ステージ上から何かをしようという恣意的なものを感じない。虚飾を排した高潔な演奏であり、音楽が今生まれているかのような生き生きとした表現が続く。それは何とも言えないあたたかさと厳しさの共存した世界でした。
これらは指揮者である小泉先生が創り上げたのだと感じた。音楽そのもの、作品そのものを見つめるその姿勢は孤高の信念と峻厳さが聳え立っているかのよう。そして、その棒に応える管弦楽の凄いこと、作品と共にある様式感が見事に創られ、溢れるように客席に伝わってくる。合唱もその空間に遜色ない落ち着いた歌唱で、素朴なイギリスの聖歌隊のような趣もある。特筆すべきはソプラノの西由起子さん。余分な力は皆無、詞の内容を過不足なく伝え、音楽に対して謙虚、誠実で、慈しむようにひとつの音を大切に奏でていく、その高貴な佇まいと清らかな歌は安心して身を委ねられる説得力に満ちていました。

長大な作品ですが最後まで演奏が弛緩することはなかったのは、やはり小泉先生の指揮によると確信する。“アラ”を探そうと思えばいくらでも見つけることのできる演奏だったかもしれない。しかしそれらをも包み込むほどに輝くばかりの成果が確かに存在した。作品に寄り添った解釈の大切さを感じつつ、客席の私たちは作品との深い一体感の中に浸ることができた。すばらしい体験であった。私たちは作品の姿が見える、そういう演奏を常に求めている。

東駿河混声合唱団創団10周年記念/第8回演奏会
ヘンデル:メサイア


指揮:小泉ひろし
ソプラノ:西由起子/カウンターテナー:上杉清仁
テナー:中嶋克彦/バス:星野聡
合唱:東駿河混声合唱団(合唱指揮:芹澤卓弥)
管弦楽:東駿河ハレルヤコンソート

2014年11月24日(月祝)14:00開演
長泉町文化センター ベルフォーレ 大ホール

  

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2014年11月25日

ワセグリ定期と天龍餃子

池袋で天龍餃子を食した後、早稲田大学グリークラブ「第62回定期演奏会」へ。



私の人生で2回目となる“ワセグリ体験”
今回は松井慶太さんが男声合唱の名曲「富士山」と三善晃先生の「クレーの絵本第2集」を指揮されるというので楽しみに伺いました。

第1ステージは「かみさまへのてがみ」・・・作曲の高嶋みどり先生も来場されていました。私も学生時代に歌いましたがこの曲は作品の魅力を客席に届けられるまで創っていくことが本当に難しい。今回もまだまだ練り上げていく余地があるように感じました。続いてのステージ「富士山」「クレーの絵本」は、松井さんの指揮。いずれの作品も合唱の世界では有名曲ですが、続けて聴くのは初めて。その質の違いにあらためて驚きました。演奏は合唱団の自主性を重んじ、けれんなく自然で品格のあるもの。最終ステージは「デーモン閣下委嘱初演ステージ」・・・デーモン閣下も来場され、会場の雰囲気もそれまでとは質の異なる熱気に変化していきました。私は比較的冷静に聴き始めたのですが、デーモン閣下のナレーション(録音)を交えたプロフェッショナルな演出設計に引き込まれ、最後までとても楽しく過ごしました。

私の期待度が高すぎたためそれぞれの演奏には少々物足りなさを感じましたが、何はともあれ、これだけのコンサートを実施できる大学合唱団が他にどれだけあるのかと考えると、何も申し上げることはできません。そして、学生の活動を支えるOBの皆様の強力なサポートには圧倒されるばかり。OBと現役との良好な関係性には憧れも含め想いを馳せました。

隣の席には松井慶太さんのお母様が青森から聴きにいらしていました。これも嬉しい出来事でした。
  

Posted by シン・ムジカ - 蓑島音楽事務所 at 11:13Comments(0)イベント情報シン・ムジカ

2014年11月24日

「歌の絆より強く! in 大船渡」参加者リストをアップしました。

「歌の絆より強く! in 大船渡」の参加者リストをアップしました。

●参加者リスト(pdf)
http://homepage3.nifty.com/SINMUSICA/shinmusica/concert/concert-20141102-CR/concert-20141102-CR-3.pdf

●「歌の絆より強く! in 大船渡」ホームページ
http://homepage3.nifty.com/SINMUSICA/shinmusica/concert/concert-20141102-CR/concert-20141102-CR.html


  

Posted by シン・ムジカ - 蓑島音楽事務所 at 22:28Comments(0)イベント情報コンサート

2014年11月20日

物品に付随する≪意味≫~CDという媒体

11/20発売のレコード芸術(音楽之友社刊)に興味深い記事が載っていました。「欧米4カ国の音楽評論家による最新レポート/アメリカ」のセオドア・W・リビー・ジュニアさんの記事(広瀬珠子訳)で「形あるが故に・・・日本人と私の“もの”への愛」というタイトルです。

世界中の音楽業界がデジタル配信やストリーミングに移行している中、日本だけはCDが音楽業界の売上げの85%を占めているという事実は、とてもユニークで特筆すべきことのようです。セオドアさんは購入している音源の100%がCDとのことですが、私もほぼ同様です。頭が古い(新しい技術に移行できない)だけかもしれないけれど、ジャケットデザインに惹かれて商品を手にとり内容をイメージするワクワク感や、購入後自宅で開封しライナーノートを読み、プレーヤーで聴くという一連の流れはやめられない魅力があります。(その後の歓喜や落胆も含めて・・・)
近年は日本のレーベルが(たとえばタワーレコードのように)、国外レーベルのアーカイヴ音源を、リマスタリングとジャケットデザインにこだわり、次々とリリースしています。その充実した内容と質の高さ、パッケージのセンスには日本人の資質が最良のかたちで表れているように思います。また、ジャケットはLP時代のオリジナルデザインを継承していることが多く、私はCD世代ですが、このセオドアさんのようにLP時代に愛着を持っている方々にはより魅力的なのでしょう。

こんな想いや行為は、それ自体が音楽の本質を楽しんでいることと繋がるのか自信があるわけではないし、世の中の環境を照らし合わせてどうなのかは、広義、狭義共にわからないけれど、楽しんでいる自分を「自分らしい」と肯定的に思っています。

「美がもたらす歓びが物品に宿り得る、という概念がそこに具現化されています。日本の音楽愛好家のあいだでCD人気が根強い一因も、そのあたりにあると思われ自分には日本人的な部分がある、と私が思うのもそのためです」
レコード芸術12月号「欧米4カ国の音楽評論家による最新レポート/アメリカ」より抜粋

左はフランス「ハルモニア・ムンディ」、中央は日本「オクタヴィアレコード」、右は「タワーレコード(デッカ&ウェストミンスター音源)」(写真が悪くてごめんなさい)



シン・ムジカにもCD制作の依頼が多数寄せられますが、演奏者の皆様の一生の思い出をかたちにするという重みを常に心に留めつつ、ひとつずつ心を込めて制作にあたっていきたいと思います。
  

Posted by シン・ムジカ - 蓑島音楽事務所 at 20:13Comments(0)音楽CD情報

2014年11月20日

ドイツ・シャルプラッテンとシューマン≪女の愛と生涯≫

偶然に聴いたアリーン・オジェーの歌う「シューマン:女の愛と生涯」がとても良かった。優しい語りのような・・・なんと素朴で純粋な歌だろうか。技巧によりかかることなく自然で、音楽的魅力が横溢する、品格に満ちた演奏だと思った。“演奏技術でどんな音楽をするのか”という根本的な問題についての明確な回答がここにあるかのよう。



プロデューサーの清勝也氏は言う
「ドイツ・シャルプラッテンでいろいろ録音をしている頃に僕が考えていたのは、ドイツ・リートはあまりにも詩の内容を外に出しすぎてきたのではないか、ということでした。≪冬の旅≫にしても、旋律もピアノの伴奏も完璧なくらい綺麗なのに、哲学的でしんねりむっつりした厭世的なところばかりが強調されているよう思っていました。シューベルトもシューマンもヴォルフも、もうちょっと人間が歌う喜びという方へ持っていきたかった。
結局≪冬の旅≫は、フォーゲルが思い入れを入れすぎず、シューベルトの旋律を非常に綺麗に出した演奏をしてくれて良かった。そしてシューマンの≪女の愛と生涯≫、これも凄い名曲なのに演奏となると難しいんですね。そういう意味で、オジェーのこの歌唱は思い入れすぎず、シューマンの綺麗なところを出していていいと思ってるんです。」
「シューマン歌曲集」(KICC9506)ライナーノートより抜粋

録音はまことに個性的で、今のオーディオファンには古臭いと一蹴されてしまうかもしれない。でも、この演奏に沿った的確なものであるという印象だし、むしろこの録音が演奏(CDとしての)の価値を創っているようにも感じられる。

※ドイツ・シャルプラッテン:東西ドイツの時代、東ドイツの国営レコード会社。東ドイツのレコード会社はシャルプラッテンのみであった。
※清勝也氏:徳間ジャパンコミュニケーションズのプロデューサーとしてドイツ・シャルプラッテンの日本版を担当した。
  

Posted by シン・ムジカ - 蓑島音楽事務所 at 13:33Comments(0)演奏家音楽

2014年11月17日

くいもの屋“わん”静岡北口店の真鯛の煮付け

くいもの屋“わん”静岡北口店にて来年2月に予定されているコンサートの打合せ。主催者さんが東京からいらしてくださいました。
入店してすぐに店員さんから「良い真鯛が入ったので煮付けにしてみました。メニューにないものですがよろしければいかがですか?」とのオススメコメント。チェーン店でもこういうことがあるんだと思いつつ注文しました。お値段も手頃で美味しかった。
主催者さんとは10年前からのお付き合いで、昔話を交えながら和やかな雰囲気でした。このコンサートの情報はあらためて告知します。ご期待ください。

■くいもの屋“わん”静岡北口店の真鯛の煮付け(写真がいまひとつですみません)



  

Posted by シン・ムジカ - 蓑島音楽事務所 at 23:08Comments(0)イベント情報シン・ムジカ

2014年11月16日

原田ご夫妻をしのぶ“コスモスコンサート”(静岡音楽館AOI)

本日は「原田ご夫妻をしのぶ“コスモスコンサート”」が開催され、スタッフとしてお手伝いさせていただきました。

全日本合唱連盟関東支部事務局長、静岡県合唱連盟副理事長・事務局長を歴任された原田溶子さん(2014年5月5日ご逝去)には、シン・ムジカとしても、蓑島個人としても大変お世話になりました。2004年辻正行賞設立時にはお力添えをいただき、2010年にシン・ムジカが静岡で活動を始めたときには、気にかけてくださり、数々のアドバイスやご助力をいただきました。関東支部や県合唱連盟のことは何でも原田さんに聞くのが常で、お忙しい中いつも親切で的確なお返事をくださいました。甘えてばかり、助けていただくばかりで恩返しのひとつもできないまま旅立ってしまわれました。

原田さんからのお言葉で印象深いのは、シン・ムジカ主催のコンサート会場でのこと。ご来場のお客様の顔ぶれを見ながら・・・「すばらしい人たちが来てくれているじゃないの。みんな応援したいと思っているのよ。良い企画なんだからもっとお客さんを呼べるはず。あなたの性格もわかるけど、出演者さんに申し訳ないのだからやり方を考えないとだめよ。相談にのるからアイディアを出してみましょう。」

過去のメールを見直すと原田さんとのたくさんのやりとりを見つけることができます。本当にお世話になり助けていただいてきたのだと実感します。

最後の会話は今年3月30日「おかあさんコーラス静岡県大会」の楽屋でした。
「蓑島さん、マリナートから書類が届いているから送ります。」
「はい、わかりました。対応しておきます。」
体調の芳しくない中でも、私に対しては凛としたお顔、お姿のままでした。

その日の原田さんの指揮は、音楽をする喜びに満ち溢れた、美しく神々しいものでした。
忘れることができません。

■プログラム



■開場前のステージと開場後のホワイエの様子、ロビーには写真パネルが飾られました。



  

Posted by シン・ムジカ - 蓑島音楽事務所 at 22:22Comments(0)演奏家シン・ムジカ

2014年11月12日

積水ハウスの歌≪合唱バージョン≫

誰でも耳にした事のある「積水ハウスの歌(作曲:小林亜星、作詞:羽柴秀彦)」の合唱バージョンです。栗友会合唱団(指揮:栗山文昭)のしっとりとした美しい日本語に感動。メロディーの素晴らしさにもあらためて胸を打たれました。

https://www.facebook.com/video.php?v=779515435444150&fref=nf

■CMギャラリー
http://www.sekisuihouse.co.jp/cm/cm_02.html

  

Posted by シン・ムジカ - 蓑島音楽事務所 at 12:55Comments(0)音楽

2014年11月10日

≪50周年≫髙田三郎作曲「水のいのち」

≪50周年≫髙田三郎作曲「水のいのち」は50年前の今日(1964年11月10日)、山田和男指揮・日本合唱協会によって放送初演されました。移り変わりの早い合唱作品の中で、50年経った今でも多くの方々に愛され、歌い継がれている名曲です。ステージ初演は、1965年/指揮・辻正行デビューリサイタル(髙田三郎作品集)において行われました。

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「振るな!」「振るから歌うんだ!!」と大きな声で一喝されたのは「水のいのち」のレッスン初日、冒頭部分「降りしきれ雨よ」のフレーズでした。
(辻正行/回想「想い出すままに~師髙田三郎と共に~」
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「今までで一番良い“水のいのち”が演奏できた!」
(辻正行/2003年5月11日「その心の響き混声編Ⅰ」コンサート終演後)
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■髙田三郎合唱作品全集1“その心の響き”混声編Ⅰ
指揮:辻正行/ピアノ:辻志朗 /合唱:大久保混声合唱団
2003年5月11日 石橋メモリアルホール(ライヴ録音)
冬・風蓮湖/わたしの願い/水のいのち

●視聴はこちら
http://youtu.be/yoHkLxw8P38
●CD案内はこちら
http://homepage3.nifty.com/SINMUSICA/shinmusica/CD/CD-101.html



髙田三郎と姻戚関係にあった元島田市長・森昌也氏は、「水のいのち」について「森日記」の中で以下のように述べています。

髙田三郎は「水のいのち」を解説して、「これを水の一生と解する人もいるが、それはLife of Waterと「いのち」を解するからで、私はSoul of Water(魂)と解している」と言っている「いのち」については、「過程」と「構造」とが同居しているのだから双方とも正しい。しかし過程であり、構造であるところにいのちの特色がある。
「水のいのち」について髙田は「根源的」ということばをつかっている。髙田が追求している“いのち”は霊であった。その限りすばらしい。それは生、命、をこえその根源にあるものである。それは、生、命の苦しみを内に許している。その限りそれは無限であり、偏在である。
しかしそれを天霊ととらえていたかどうか、第5次元をみていたか、第0次元に至っていたか。彼のCatholicismはこれにどう答えていたか。

■第63回企画展「島田市名誉市民 森昌也展」
http://shinmusica.eshizuoka.jp/e1354508.html
  


Posted by シン・ムジカ - 蓑島音楽事務所 at 13:21Comments(0)演奏家音楽CD情報

2014年11月07日

「歌の絆より強くin大船渡」の模様がアップされました。

平泉魅力発信ブログ「平泉日和」に「歌の絆より強くin大船渡」の模様がアップされました。ぜひごらんください。


  

Posted by シン・ムジカ - 蓑島音楽事務所 at 16:44Comments(0)イベント情報

2014年11月06日

歌の絆より強く!in大船渡【3】

2014年11月2日(日)6:30起床、コンサート当日です。
雨の予報でしたが何とか持ちそうな気配。昨日同様シャワーを浴びてから1Fレストランで朝食をいただく。お料理が日替わりでありがたい。今日はコンサート終了までステージ予定がぎっしり。昼食はとれないと予想できるのでしっかりいただくことにする。



8:15司会進行役の大津佐知子さんのお車でリアスホールへ。
8:25リアスホール着、すでに女声合唱団彩の皆様も集合しており、場当たりと楽器、備品の位置決め。ピアノは下手側、ピアノの内側に三線奏者の椅子、指揮者用譜面台と背有りピアノ椅子、背無しピアノ椅子2脚、このステージの形をイメージすることができました。(写真の配置は未完成の状態)



終了後、混声合唱講習の形にステージ転換し、9:30から各会場で講習開始。最終的な講習参加者は、混声合唱コース:234名、ア・カペラコース:80名、女声合唱コース:81名、独唱コース:3名となりました。
11:15講習会終了。各コースのステージリハが始まります。リハーサルを進めながら楽器や備品の位置、演奏者の動きを確認していきます。

■11:20~女声合唱コース ステージリハーサル
「蓑島さん、僕は指揮台要らないんだ、指揮台付なんでね。」と笑顔でご自分の体を指差す栗山先生。指揮台無し・指揮者譜面台39cm(測定部分)・ピアノ蓋半開・ピアノ椅子(斉木先生用)


■11:50~ア・カペラコース ステージリハーサル
指揮台無し・指揮者譜面台39cm(測定部分)・ピアノ蓋/鍵盤閉・ピアノ椅子(斉木先生用)


■12:20~辻ファミリー ステージリハーサル
ピアノ蓋全開・マイクセットピアノ横・ピアノ椅子(なかにし先生用)

■12:45~女声合唱団彩ステージリハーサル
指揮者用背有りピアノ椅子・指揮者譜面台14cm(測定部分)・ピアノ下手/蓋全開・ピアノ椅子(斉木先生・須永先生用)、三線用椅子


■13:00頃~栗友会ステージリハーサル
指揮台無し・指揮者譜面台39cm(測定部分)・ピアノ蓋半開・ピアノ椅子(斉木先生用)、マイクセット、鍵盤ハーモニカ用譜面台

ステージリハーサルは13:20分頃終了し、すぐにスタッフと情報整理と段取りを検討。終わった頃には1ベル間近でした。
ここからは嵐のように時間が過ぎ去り、写真を撮る余裕はありません。実行委員会の皆様、栗友会事務局の山本さんに助けていただきながら、舞台転換が次々と行われます。前半3ステージは2分押しで踏みとどまっています。辻ファミリーステージ、女声合唱団彩ステージは進行表の1分押しで開始、しかし最後の栗友会ステージでは3分押しで開始となり、最後の「ふるさと」大合唱を終えたときは、予定の7分遅れ、16:14終演となりました。
東京へ帰る皆さんは新幹線の時間があるので、急いで片付けを行い、バスや車に乗り込まなければなりません。ステージでは感動のフィナーレの中、本番中の様子を気にしつつ、終演後の段取りを考えておりました。

休憩もなく演奏を聴く余裕はほとんどありませんでしたが、栗友会の皆様の「生きる」を舞台袖から拝見しつつ、部分的にですがしっかり聴かせていただきました。なんという説得力、納得感であることか。そして、舞台下手袖の小窓から栗山先生の指揮姿を一切目を逸らすことなく見つめる大船渡の高橋美都先生の愛らしく美しかったこと!
慌しい本番の最中でも忘れらない風景がありました。

終演後は大船渡の皆さんが参加者の皆さんをお見送り。心からの交流がここにあります。



参加団体38団体2個人 
参加者総数 1日目270名/2日目394名/合計延べ664名

私たちはステージ周りを片付けて、舞台スタッフさんにごあいさつ。舞台の今野さんに、屋台村「青い麦」のマスターにいただいたティッシュをプレゼント(笑・・・マスターごめんよ、カバンに入りきらなかったんです)今野さんは喜んでくれました。

■屋台村でアンケートに答えていただいたティッシュ(2度目の登場)


17:00 (株)アマタケさんの車で一ノ関駅へ向けて出発。30分くらいするとほっとしたのかお腹が空いてきました。千葉賀子先生からいただいたお弁当(実は昼食用・・・やはり食べる時間がなかったのだ)を新幹線で食べようと到着を待ち遠しく思いながら、18:40に一ノ関駅到着。別の車で移動されていた辻ファミリーの皆様と合流しました。一ノ関発19:20まで少々トラブルがありつつも無事乗車、すぐにお弁当を開けて内容にびっくり、これは「よくばりわんぱく弁当」ではないか!とんかつ&ハンバーグ&焼鮭&お刺身・・・もちろん完食しました。美味しかった。



まさに奇跡的な、大きなきっかけや偶然が重ならないと実現しないであろうイベントでした。その貴重な機会に自分の役割をいただくことができてとても幸福でした。一生の思い出になったと言っても過言ではありません。

わずか3日間でしたが現地に赴いて大船渡の空気を吸い、現地の皆さんの誠意に満ち溢れた思いやりと優しさ、そして強さを実感できたことは、何ものにも代えがたい宝物として心に残っています。講師の先生方、実行委員会の皆様、参加者の皆様、今回のイベントに関わってくださった全ての皆様に心からの御礼を申し上げます。

■大切なおみやげの数々と手作りおおふなトン(折り紙)


≪完≫
  

Posted by シン・ムジカ - 蓑島音楽事務所 at 18:42Comments(0)イベント情報コンサートシン・ムジカ

2014年11月05日

歌の絆より強く!in大船渡【2】

2014年11月1日(土)7:00起床、いよいよ初日、そして、辻正行先生の命日です。
ホテルの部屋からは3m50cmのかさ上げ工事が見えます。シャワーを浴びてから1Fレストランで朝食をいただきました。高野豆腐の煮物と鮭、ご飯も美味しい。大船渡に着いてからいただく食事はどれも丁寧で慎ましくレベルが高い。空腹でなかったけれど完食しました。

■ホテルからの風景


■和朝食と大船渡タマゴ納豆


8:45千葉勝也さんのお車でお話を伺いながらリアスホールへ向かう。
リアスホールは碁石海岸穴通磯(アナトオシイソ)をイメージした外観なのだそうです。
穴通磯の写真は2日目の昼食弁当の包み紙です。



リアスホールに到着し、実行委員会の皆様に緊張のごあいさつ。皆さんの整然とした働きぶりを見て、がんばらなければという気持ちが一層高まります。

■2日間の予定(プログラム表紙)



■迎えてくれた『おおふなトン』と(他人とは思えない)


会場を見学しながら、ホール事務所の職員さんや舞台スタッフさんにごあいさつ。舞台袖に両日付いてくださるのは今野さん。終演まで親身に丁寧に対応してくださいました。震災時は保守点検日で下手袖にいたとのこと。調律中の調律師さんがピアノ庫に閉じ込められてしまったことなど、お話を伺いました。
舞台袖にはスタッフさん手作りの譜面台カバーや影アナ原稿台があり、誠実さに溢れた現場でした。



ステージ側から客席を見ると波のように美しい。客席の床は艶と深みのある木目で船をイメージしているかのよう。



実行委員会の皆様による見事な横断幕。栗友会さんのロゴと東日本大震災復興支援プロジェクトロゴ「コーラスくん」が見えます。正面玄関の立て看板も立派です。




練習室の辻ファミリーよりお呼びがかかり、交流会の出し物の練習に合流。少しだけお役があるのです。



昼食は、憧れの地元スーパー「マイヤ」のお弁当。これも美味しかった!
大きな分厚いホタテのてんぷらがあって驚きました。



13:45 いよいよ開会セレモニーです。大津さんの司会ではじまり、甘竹実行委員長のごあいさつ、講師先生方の紹介という流れ。

■舞台袖で出番待ちの先生方と講師先生の紹介中


開会セレモニー終了後、辻秀幸先生による発声講座。的確且つユーモアに溢れた指導で会場中が笑顔になりました。辻裕久先生も特別出演!15:40予定通りに終了、時間配分も完璧でした。

■発声講座終了後


15:45から各会場に分かれて講習です。初めて合わせたとは思えないほど素晴らしい合唱です。しっとりとしたやさしい音色、美しい日本語、充実した講習が続きます。ホールも噂どおり響き豊かで、合唱の音色が自然な広がりと共に空間を満たしていきます。



16:15に講習会は終了、17:00から施設内マルチスペースにて交流会が始まりました。200人を超える参加者による立食形式パーティー。
ところが、栗山先生のごあいさつの後、乾杯予定の辻秀幸先生が会場にいない・・・急ぎ電話をするとたった今ホテルから戻ってきたとのこと、何とか間に合いました。

出し物は以下の通り。
●「ふるさとは今もかわらず(新沼謙治)」~千葉賀子(指揮)/コールMIZ&大船渡さんご合唱団
●「猫の二重唱(ロッシーニ)」~辻秀幸&辻裕久&なかにしあかね
●「沖縄のスケッチ(寺嶋陸也)」より~栗山文昭(指揮)/女声合唱団彩
●「積水ハウスの歌」他~栗山文昭(指揮)/栗友会合唱団

私は猫の二重唱で「大船渡のサンマ」を手渡す役目だったのですがタイミングが遅くて叱られました・・・がっくり。

■猫の二重唱と小道具「さかなのほね」


■栗友会の合唱


■甘竹実行委員長と


■講師の先生方、司会の大津さんと


交流会のフィナーレは全員で「さくら音頭」を踊って閉会。
注)大船渡ではお祭りや結婚式などのおめでたい席での〆として、さくら音頭を参加者全員で踊るそうです。

ホテルへ戻り、講師の先生方、実行委員会の皆様と会食。大船渡の絶品の味覚に舌鼓を打ちました。

≪続く≫
  

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2014年11月04日

歌の絆より強く!in大船渡【1】

2014年11月1日~2日大船渡市民文化会館リアスホール(岩手県)にて
東日本大震災復興支援プロジェクト
歌の絆 より強くin大船渡
~栗友会と辻ファミリーがやってくる~
が開催されました。

シン・ムジカは辻ファミリーのスタッフとしてチラシ・プログラム印刷とステージマネージャー(舞台スタッフ)をお手伝いさせていただきました。



2014年10月31日(金)15:10一ノ関駅着
一ノ関駅近く「三彩館ふじせい」で名物の餅料理(写真中央ポスター参照・小さい!)をいただきたいと思っていましたが、ランチは14時閉店のため断念。東口待合室で時間をつぶしました。



しばらくして、おそらくお迎えにきてくださった(株)アマタケの方ではないかとお声掛けしたところ大当たり。お話しながら辻裕久さん、なかにしあかねさんの到着を待ちました。

16:20頃一ノ関駅を出発。運転してくださったのは(株)アマタケの浅沼さん、安全運転かつ素晴らしい人柄に感激しました。陸前高田市の旧「道の駅高田松原・タピック45」(国道45号沿い)に立ち寄り、震災追悼施設に手を合わせる。私の心の深奥に残る、大切な時間となりました。

■旧・道の駅高田松原写真(注:実際は夜で暗かった)


18:50大船渡プラザホテルに到着。実行委員会の千葉勝也さん、千葉賀子さんが笑顔で迎えてくださいました。そして、辻さん、なかにしさんと4人で、1Fレストラン「サーカス」にて夕食。「三陸かきまつり」開催中!とのことで、散々悩んだ末に男性陣は「かきと野菜の天重」、女性陣は「かきときのこのパエリア・かきのコンソメスープ付」を注文する。ボリューム・味ともにハイレベルでした。



20:00開会セレモニーとコンサートの司会進行役、大津佐知子さん(ソプラノ歌手・大船渡出身)と合流し、ロビーにて打合せ。
21:00頃、大津さんに案内してもらい、大船渡夢商店街と地元スーパー「マイヤ」を訪問する。いずれもポスターを貼ってくださっていました。



「マイヤ」を隅々まで楽しんだ後、「大船渡屋台村」へ。お店選びに苦戦しつつ「青い麦」に入り、お通し(もつ煮込み)、イカ刺、さんま塩焼き、うどんを注文。イカ刺は透明でコリコリ食感!大船渡自慢のサンマも美味です。そして、サービスに出してくださったいわしの丸焼きがさらに美味しく感激しました。



お店の大将・野村さん、おかあさんやお客さんと会話を楽しみ、12:00の閉店まで居座ってしまいました。野村さんと「雨になったら歌を聴きに行くよ」と約束、たぶん来なかったでしょう(笑)



■「青い麦」でアンケートに答えてもらったティッシュ


大津さんと昔話から今回のイベントについて様々な話をし、今回のイベントに向けて大きな活力をいただきました。また、屋台村までの道中では、かつての大船渡の街並みや様子を伺いました。先に立ち寄った高田松原での浅沼さんからのお話と共に、自分がここにいることの意味を問い直した貴重な時間となったのです。

12:30頃ホテルに戻り、2:00頃就寝。

■部屋番号はなんと・・・


≪続く≫
  

Posted by シン・ムジカ - 蓑島音楽事務所 at 22:27Comments(0)イベント情報コンサート

2014年11月04日

静岡市清水文化会館マリナートの避難訓練に参加しました。

本日はいつもお世話になっている静岡市清水文化会館マリナートの避難訓練に参加しました。利用者を含めて実施する機会を作ってくださるのはとてもありがたいことです。あらためて主催事業時の出演者とお客様の安全をどのように確保するか、考える機会をいただきました。
もはや災害大国といっても過言ではない日本に住み、イベントを開催する側の責任を感じています。
私は屋上からはしご車で救助されました・・・。

■火災発生



■準備完了



■屋上の様子・ここから降ります。



■晴天・富士山もよく見えます。



■下から見たところ



■救助されています。



■トリアージ
のどの痛みを訴えているという設定です。


  

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