2015年04月20日
金子三勇士さん出演「静岡交響楽団第57回定期演奏会」
金子三勇士さん出演「静岡交響楽団第57回定期演奏会」へ。
金子さんのピアノは、さすがに自家薬籠中の作品だけあって、自然体且つ落ち着いた装い、品格に満ちた瑞々しい美音と作品全体を見渡した構成力は圧巻の一言。約1年前に接した演奏とは明らかに異なる佇まいで、より確信的となった表現は、着実に経験を積み、キャリアを蓄えている演奏家の過程なのだと実感しました。ソリストアンコールは「ラ・カンパネラ」。金子さんならではの、卓越した技術が披露され、大喝采を浴びていました。
●2014年2月16日/静岡音楽館AOI「作曲家の庭4 バルトーク&リスト」公演レポート
http://shinmusica.eshizuoka.jp/e1244204.html
飯守泰次郎先生の指揮するコンサートに接するのは何度目だろうか。1曲目の「マイスタージンガー」は、飯守先生の指揮するコンサートに初めて接した時に聴いた想い出の曲。演奏が始まった瞬間に、その時の感動が蘇ってきました。
オーケストラの各セクションには、飯守先生の音楽を熟知した、東京、大阪で活躍されている奏者の皆さんが。驚くほど贅沢な、あたかも今日だけの特別編成オーケストラのよう。想像していなかっただけに、より期待は高まります。飯守先生の指揮は、どんな楽曲でも音楽的にしてしまう、魔法のようなもの。音は粘りと密度があり、多少のずれや傷は気にならないほどの、けれんとは無縁な、知性と情感が調和した芯のある音楽が圧倒的。即興的とも思える緊張感と共に、ホールの空間に現れる音楽そのものに引き付けられ、終始魅了されました。
一方で、ソリストを称える気持ちは充分に理解できるものの過剰な感動表現(?)ではないかと思える奏者の方がいらっしゃいました。これを微笑ましいととるか、興を削ぐと感じるかは意見が分かれるところ。
休憩中、金子さんの楽屋へ。再会のご挨拶の後、初めてのホール(マリナート)やピアノについて感想を伺いました。特にピアノについては、「とても良いピアノですね、当たり年に製造されたスタインウェイです。ワインと同じなんですよね。」とのこと。大変お忙しい日々、一服する時間を作っていただこうと新茶をプレゼントし、次のご縁を願いつつ客席に戻りました。後半のブラームスも格別だったことは言うまでもありません。
静岡交響楽団
第57回定期演奏会~ドイツ・ハンガリー音楽の真髄~
2015年4月18日(土)14:00開演
静岡市清水文化会館マリナート中ホール(大ホール内)
指揮:飯守泰次郎
ピアノ:金子三勇士
●プログラム
ワーグナー/ニュルンベルグのマイスタージンガーより第一幕への前奏曲
リスト/ピアノ協奏曲 第1番 変ホ長調
※《ソリスト・アンコール》パガニーニによる大練習曲 S.141より第3番「ラ・カンパネラ」
ブラームス/交響曲 第4番 ホ短調 作品98
※《オーケストラ・アンコール》ハンガリー舞曲第1番
金子さんのピアノは、さすがに自家薬籠中の作品だけあって、自然体且つ落ち着いた装い、品格に満ちた瑞々しい美音と作品全体を見渡した構成力は圧巻の一言。約1年前に接した演奏とは明らかに異なる佇まいで、より確信的となった表現は、着実に経験を積み、キャリアを蓄えている演奏家の過程なのだと実感しました。ソリストアンコールは「ラ・カンパネラ」。金子さんならではの、卓越した技術が披露され、大喝采を浴びていました。
●2014年2月16日/静岡音楽館AOI「作曲家の庭4 バルトーク&リスト」公演レポート
http://shinmusica.eshizuoka.jp/e1244204.html
飯守泰次郎先生の指揮するコンサートに接するのは何度目だろうか。1曲目の「マイスタージンガー」は、飯守先生の指揮するコンサートに初めて接した時に聴いた想い出の曲。演奏が始まった瞬間に、その時の感動が蘇ってきました。
オーケストラの各セクションには、飯守先生の音楽を熟知した、東京、大阪で活躍されている奏者の皆さんが。驚くほど贅沢な、あたかも今日だけの特別編成オーケストラのよう。想像していなかっただけに、より期待は高まります。飯守先生の指揮は、どんな楽曲でも音楽的にしてしまう、魔法のようなもの。音は粘りと密度があり、多少のずれや傷は気にならないほどの、けれんとは無縁な、知性と情感が調和した芯のある音楽が圧倒的。即興的とも思える緊張感と共に、ホールの空間に現れる音楽そのものに引き付けられ、終始魅了されました。
一方で、ソリストを称える気持ちは充分に理解できるものの過剰な感動表現(?)ではないかと思える奏者の方がいらっしゃいました。これを微笑ましいととるか、興を削ぐと感じるかは意見が分かれるところ。
休憩中、金子さんの楽屋へ。再会のご挨拶の後、初めてのホール(マリナート)やピアノについて感想を伺いました。特にピアノについては、「とても良いピアノですね、当たり年に製造されたスタインウェイです。ワインと同じなんですよね。」とのこと。大変お忙しい日々、一服する時間を作っていただこうと新茶をプレゼントし、次のご縁を願いつつ客席に戻りました。後半のブラームスも格別だったことは言うまでもありません。
静岡交響楽団
第57回定期演奏会~ドイツ・ハンガリー音楽の真髄~
2015年4月18日(土)14:00開演
静岡市清水文化会館マリナート中ホール(大ホール内)
指揮:飯守泰次郎
ピアノ:金子三勇士
●プログラム
ワーグナー/ニュルンベルグのマイスタージンガーより第一幕への前奏曲
リスト/ピアノ協奏曲 第1番 変ホ長調
※《ソリスト・アンコール》パガニーニによる大練習曲 S.141より第3番「ラ・カンパネラ」
ブラームス/交響曲 第4番 ホ短調 作品98
※《オーケストラ・アンコール》ハンガリー舞曲第1番